平屋住宅にスキップフロアを設置するメリットはいくつもあります。以下の4点が主なメリットです。
順番に詳しく解説していきます。
平屋住宅は壁が少なく、メリハリのない間取りになりがちです。しかし、単調なフロアにスキップフロアを設けることで、間取りに変化が生まれます。
また、縦の空間を有効活用することで、部屋全体が広く見えることも魅力です。 実際に部屋を多く取れない狭小な平屋でも、1~2部屋分多く間取りを増やせます。
敷地面積が小さい家ほど、スキップフロアの導入を検討してみる価値があるのです。2階を造るほどではないけれど、部屋を増やしたいという方はスキップフロアを選択するとよいでしょう。
スキップフロアを設けることで、フロアや階段の下部にスペースができます。この空いたスペースを収納として有効活用してはいかがでしょうか?
平屋住宅では部屋の狭さや収納の少なさが悩みの種になりがちです。スキップフロアを設置することで、部屋の数を増やして収納スペースを広げるという2つの問題を解決できます。
平屋住宅には階段はないものだと思われる方が多いはずです。
そういった平屋住宅にスキップフロアを設置すると、家族も来客も驚かれるでしょう。
また、スキップフロアは秘密基地のような感覚で、子どもに大人気のスペースです。子ども部屋や遊び場として、スキップフロアは喜ばれるでしょう。
スキップフロアは2階を設ける場合とは異なり、壁やドアなどのないオープンなスペースになるのが一般的です。
吹き抜けや高い天井と組み合わせてスキップフロアを設けると、個室にはない広がりや明るさを感じられる空間になります。
スキップフロアは個室ではないので、仕事や趣味に集中していても、常に家族の気配を感じられる場所といえるでしょう。
とくにリビングやキッチンからも見えるように配置すれば、子どもの遊び部屋や勉強部屋として使いやすいというメリットがあります。昨今広まったリモートワークの場所としても、スキップフロアは利用価値があるでしょう。
スキップフロアを配置しようと考えている方に、ぜひ知っておきたいデメリットがあります。
平屋住宅にスキップフロアを設置するデメリットは以下の3つです。
一般的な平屋住宅よりも、スキップフロア付きの住宅は建築コストが高くなる傾向にあります。スキップフロアを設置するには、階段や床板など必要な材料が増えるからです。
また、オープンな空間に設置するスキップフロアは、断熱に工夫する必要があります。断熱材を追加したり全館空調を導入したりする場合には、建築コストが高くなるでしょう。
平屋住宅を検討する方の多くが「バリアフリーの家が欲しいから」と、検討理由を語ります。高齢になると階段の上り下りが大変だということは、簡単に想像できるでしょう。
将来家の中の移動が楽になるように平屋住宅にしたのに、スキップフロアを設けることは当初の目的と相反する結果になります。
スキップフロアを設置すると、その分の面積は延床面積に算入されます。このため、スキップフロアを設けると、その分固定資産税が高くなるのです。
もし、固定資産税を抑えたいなら、スキップフロアではなくロフトを設置しましょう。
ロフトは諸条件があるものの、延床面積の参入対象外なので、固定資産税を増やさずに部屋のように使える面積を増やせます。
平屋住宅にスキップフロアを配置するメリット・デメリットを解説しました。
スキップフロアは単調な平屋住宅の間取りにアクセントを加え、部屋や収納を増やせるというメリットがあります。秘密基地のような空間に子どもも喜ぶはずです。
しかし、建築コストが高かったり階段の上り下りが面倒だったりというデメリットもあります。
これから施工事例を紹介しますので、ぜひご自分のお家にフィットするかどうかを考えて導入の検討をしてみましょう。
広い敷地を活かしてゆったりと建てられている平屋住宅の特徴は、ロフトとスキップフロアが付いていること。リビング横の階段を上がると、そこは畳敷きのスキップフロア。広くはありませんが、窓からの採光もあって、ごろ寝したり読書をしたりとさまざまな使い方ができるスペースです。スキップフロアの上部にロフトが設置され、収納スペースとして使えます。平屋ですが縦の空間を活かすことで変化が生まれて、快適で楽しい家になりました。
参考価格 | 2000万円~2499万円 |
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間取り | 3LDK |
延床面積 | 133.11㎡ |
敷地面積 | 578.12㎡ |
110坪以上の広大な土地に悠々と佇んでいるリゾートのような白い平屋住宅です。平屋の特性を活かした天井の高いリビングには、スキップフロアを配置。書斎として活用しています。スキップフロアの下部も収納にしていて、空きスペースを無駄にはしません。キッチンとリビングに面してウッドデッキがあるため、明るくて開放的なLDKを実現。内装は白い壁に、手すりや取っ手などの黒いアイアンがスタイリッシュな印象です。
参考価格 | 2500万円~2999万円 |
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間取り | 4LDK |
延床面積 | 131.37㎡ |
敷地面積 | 389.88㎡ |
「将来のことを考えて平屋に住みたい」と考えたオーナーのこだわりの詰まった和モダンな平屋住宅です。子どもが安心して過ごせるように、自然素材や無垢材などを使った体に優しい住宅を目指しました。子どもがお気に入りの場所は、中2階のスキップフロア。「普通の平屋とは少し違う家にしたい」というオーナーの思惑通り、子どもたちはスキップフロアを秘密基地感覚で楽しんでいます。
参考価格 | 2300万円~2399万円 |
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間取り | 4LDK |
延床面積 | 122.55㎡ |
敷地面積 | 494.44㎡ |
コンパクトながら非対称なデザインが印象に残る平屋住宅です。こちらの住宅の特徴は、段違いで2つのスキップフロアを設置していること。階段3段で上れる低めのスキップフロアはリビングとして活用。壁に囲まれていて、おこもり感にリラックスできるリビングです。上階には書斎スペースを配置。書斎スペースからリビングとダイニングキッチンが見下ろせる位置関係です。平屋では考えにくい縦の空間を最大限利用して、繋がりを持ちながら個々のエリアを分けられるお家になっています。
参考価格 | 1900万円 |
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間取り | 3LDK |
延床面積 | 82.80㎡ |
敷地面積 | 248.81㎡ |
ツートンカラーの外壁がオシャレなコンパクトな平屋です。こちらのお宅には、スキップフロアを設けて6.5畳の洋室を造りました。勾配天井を利用して、開放感のあるスキップフロアには開けられる窓が3つ付いています。採光や風通しもよく、セカンドリビングや仕事部屋として使う予定だとか。スキップフロアに繋がる階段は、デザインウォールで隠しました。階段を隠したことですっきりした印象が生まれます。
参考価格 | 1700万円~1799万円 |
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間取り | 2LDK+S |
延床面積 | 89.43 ㎡ |
敷地面積 | 405.10 ㎡ |